ロサンゼルスでバックダンサーやMVなどのオーディションに受かるための5つのコツ

ロサンゼルスに来たばかりの時に受けていたダンスオーディション。

日本でもあまり受けたことがなく、ことごとく落ちていていました。

何を改善したらうまく行くのか、色々と自分自身で試した結果と、

なぜこの人はオーディションに受かるのか・・・を研究して、

これだ!と思ったものをリストにしてみました。

もちろん、ダンススキルは大事なのですが、私の場合、「スキルが際立って上手い!!」

と言うことはなかったので(努力はしていましたが・・・w)、他の点でも試行錯誤をしていましたw

ロサンゼルスでの経験なので日本とはまた環境や文化も違うので、日本でのダンスオーディションに

適用できないかもしれませんが、共通している部分はあると思うのでぜひ参考にしてみてください!

なぜ、一生懸命踊っているのに、審査員に見てもらえないのか!?と思っている方、

なぜ、一生懸命踊っているのに、受からないのか!?と思っている方、

もしかしたらヒントになることがあるかもしれません。

あくまでも私の経験から得た「コツ」であり、確実に受かる方法ではありませんのでご了承ください。

1. 自分の強みとアイデンティティを知る

Photo by Septian simon on Unsplash

これは、ロサンゼルスのオーディションだからこその項目だと思うのですが、

人種が限られているオーディション以外は、人種関係なくオーディションが行われます。

その中で、一体あなたはどのカテゴリーに所属するのかをある程度理解しておくことが大事です。

オーディションを行なっている側が人為を傷つけるような人種差別をすることはありませんが、

自分自身をわかりやすいカテゴリーに所属させるような化粧・髪型にすることは審査員にとってもわかりやすい判断材料になり得ます。

私を例に出すと、「女性、アジア人、小さい」です。

もちろん、ダンサーさんによっては、

「いやいや、私がアジア人だろうが何だろうが、私個人を見て、判断してもらいたい。これが私スタイル!」

と言う方もいます。もちろん、それがめっちゃかっこいいんです!

しかし・・・それくらい、自分を目立たせることが私にはできなかったので、

とにかく受かる確率を上げたかったため、あえて自分自身を「女性、アジア人、小さい」

と言う枠に入れ込み、わかりやすいお化粧髪型をすることにしました。

アイメイク:目尻をピンと跳ねたアイライナーとスモーキーアイシャドウ

髪型:パッツリ前髪に黒髪ロング

↑↑こんな感じでした。

体が小さかったため、身長を大きく見せるためにも、

その長い髪の毛を使ってヘアグラフィ(髪の毛を使った振り付け)をやったりしました。

「思いっきりアジア人」に寄せた途端、オーディションに受かりやすくなったのは事実です。

2. 服装で性別をはっきりさせた方が良い

Photo by Amanda Vick on Unsplash

何もわからない頃は、オーディションにとにかく自分が来たい服を着て行ってました。

しかし、エージェント(ダンサータレント事務所のようなもの)に所属するためのオーディション以外は、オーディションの詳細部分にどんな服装で行くべきか、明記されていることが多いです。

例えば、「All black」「Casual」「’90s」「Sexy, Edgy」「Studio 54」などと明記されています。

Studio 54とは、昔からあるニューヨークのナイトクラブで、キラキラのディスコファッションが流行った時代の服装です。
その明記された感じの服装を着ていくのですが、確認するポイントは、

体のラインがちゃんと見えるかどうか

全体的に統一感があるかどうか

だと思います。

体のラインがちゃんと見えるかどうか

女性の場合は、女性らしいラインが見えるよう、ダボっとした服装をしないよう常に心がけましょう。

私の場合、どんなテーマの服装であってもお腹のどちらかは肌を露出するようにしていました。

たとえ、カジュアルな服装であってもです!

決まって、お腹です。自信があれば両方もあり!

この2つの部分で体のラインがはっきりとわかるからです。

帽子も、どうしても被って統一感を出したいなら良いと思いますが、

無い方が顔がはっきり見えて良いでしょう。

 

男性の場合は、男性らしいラインが見えるよう、上半身は裸でも見せられる体に鍛えることをお勧めします。

特にバックダンサーを目指す場合、男性は自分が持っている「上半身そのものが衣装」だと思っても良いでしょう。

全体的に統一感があるかどうか

全体的にファッションに統一感があることで、研ぎ澄まされているように見えるので、

ダンスがうまそうに見えます。その「ダンスがうまそうに見える」が結構大事なポイントで、

それによって審査員の目を惹くことができる確率が上がります。

頭の先から手の先、耳の先、つま先までの統一感です。

持っていると使いやすくて合わせやすいものとしては、断然モノトーンカラーの服!

「黒・白」この2色、外せないです。

しかも同じ色を素材違いで持っているとなお良いです。

色は同じでも違う素材を合わせることでオシャレ感が増します。

そして差し色はジュエリー(ゴールド・シルバー)で使うと良いでしょう。

口紅でカラーを使うのもアリですね。

ただ、赤リップが嫌いなアーティストもいたので、アーティストご本人の下調べも重要なポイントです。

Panda
本当にダンサーはメンテナンスにお金がかかる・・・

パターンを2〜3つほど決めておけば、無敵ですね!

毎回いきなり来るオーディションに向けて服を選ぶのも大変なので。

車やカバンに常に常備しておくと良いですよ。

それらのファッションを意識してからも、オーディションに受かるようになったように思います。

ダンサーは気をつけないとファッションにお金がかかりすぎるから気をつけて!

3. 表情と目線を意識する

Photo by bruce mars on Unsplash

表情と目線。

これはダンスをやり始めてからもっぱら、私のずーーーーっとのテーマでした。

私の変顔は誰にも負けたことが無いくらい表情筋が動くのに・・・なぜだ!

日本人にとっては特に苦手なところかもしれません。。。

ロサンゼルスには、小さな頃からステージなどのショーに出演して訓練を重ねてきたようなツワモノが世界中から集まります。

そんな彼らが無意識レベルでやっていること。それが表情と目線です。

日本人の踊りは的確で繊細だけど、表情が・・・と言われることが多々あります。

ダンスに必死になると忘れがちになるんです。なぜか上をずっと見ていたり、あるいは下をずっと見ていたり。

アドレナリンが出ると、知らぬ間に出る癖が人それぞれあります。

普段からクラスで振り付けを覚えることだけに必死になるのではなく、表情と目線を意識。

音楽が鳴れば、自然とできる人もいますけどね。

踊らずにただイメージトレーニングをして、

表情と目線のみにフォーカスをして練習するのも良いと思います。

また、オーディションでは審査員にアピールしがちになるのもあまりよく無いことがありますが、

目線はオーディション会場の審査員の後ろにある鏡ではなく、審査員の目を意識して、

目を合わせてみるのも大事なことです。

4. 自信を持つ

Photo by Nitish Meena on Unsplash

ロサンゼルスに来て自信を無くす人をたくさん見てきました。

世界中からトップレベルのダンサーが集まるダンスクラスでは、バレエもできて、ヒップホップもできる人で溢れています。

なんなら実は歌もめっちゃ上手くて、可愛くて、かっこいい。

「ほんま無敵のスペック持ってるやん!!」

っていう人、ほんまに結構います。

人によって、オーディションまでに持っていくコンディションはそれぞれだと思いますが、

私の場合は、ベストの自分が出せる時は、「自信」「ある程度の緊張」「いつも通りの自分」が自分で認識できた時です。

でも、大きく人を左右するであろう部分は、「自信」だと思っています。

オーディション当日、会場にはバッチリ衣装もメイクも決めたダンサーの長蛇の列。

体格からして上手そうなダンサーで溢れている。

音楽を聴いて、フリースタイルを練習している人もいる。

友達同士で来ていて、楽しそうにしている人たちもいる。

柔軟をして、体を温めながら集中している人もいる。

2016年 実際のラテンミュージックアワードのオーディションの列

毎回、この光景を目にする時に少し気持ちが揺れませんか?

Panda
「みんな、上手そう・・・」

さらに、オーディションの振り付けが始まり、また気持ちが揺れませんか?

Panda
「あ、苦手な振り付け・・・」

グループ審査が始まり、さらに人のダンスを見て、またまた気持ちが揺れませんか?

Panda
「みんなやっぱり上手いなー・・・」

それでも、「自分は自分!私も上手い!」と強く思えるかどうかです。

私の場合、その「自信」「ある程度の緊張」「いつも通りの自分」がベストに出せた時に、実際に受かりたかったオーディションに受かりました。

そのオーディションまでは、ことごとく落ちていたので、悔しい思いをしていました。

何がダメだったんだろう?と自分に問いてみたところ、自信だということに気づきました。

踊れない振り付けが入ると、すぐに諦めていた自分もいたのです。

そのオーディション当日は、車に乗って家を出た瞬間から「私は受かる。私は受かる。」

とずっと自己暗示をかけていました。

そして、会場に入る前に目を閉じて、息を吸いながら頭をあげて、吐きながら肩をおろし、胸を張る。

私にとって、それがスイッチです。

そこから、どんなに上手い人を見ようが、無敵の精神状態に入ったことを今でも覚えていますw

自信とは、自分の価値・能力を信ずること。自己を信頼する心。

と広辞苑では出てきますが、自信をつける方法は、人によって様々です。

しかし、ベースラインにあるのは、今まで一生懸命練習してきたありのままの自分を受け入れ、

「自分だけに集中した時」に発揮できるのが「自信」だと思っています。

5. 審査員の笑いをとる

Photo by alan King on Unsplash

おいおい、ダンスちゃうやないか!

なのですが、「ふふふっ」と人に笑ってもらうのは、コミュニケーションのスキルです。

それを話すのは、ロサンゼルスの日本人ダンサーの中でもトップレベルで活躍している

Sohey Sugiharaさんです。インスタ→@soheyheyhey

グループオーディションが終わると、毎回一列に並ばされて番号を呼ばれるか、

「Thank you」と言われるかなのですが、最終段階くらいまでいくと、並ばされた際に、

実際のアーティストから、ひょんな質問をされることがあるそうです。

例えば、

  • 「朝起きたら何する?」
  • 「ツアーにいくことになったらどうする?」
  • 「今、年齢はいくつ?」
  • 「私の曲の中でどれが好き?」
  • 「アーティストだったら誰が好き?」

などのパーソナルな質問です。

オーディションを受けるアーティストのことも下調べをしておくことは重要!!

「私の曲の中でどれが好き?」の質問に答えられなかった時・・・やばいぜ!!

しかし、その中でも「ふふふっ」と思えるようなちょっと面白い答えを出したら、

君いいね!!となるわけです。

もしツアーを回るとなったら1〜2年くらいは一緒に世界中を回るので、変な人とは回りたくないですよね?

どんな世界も、コミュニケーションは必ず必要ですね。

最後に

ダンススキルを磨く以外に、私自身もオーディションに受かるため、いろんなことを試して来ました。

振り付けを覚えた後に、丁寧にこなして踊ることを意識したり、

わけのわからないフリースタイルをやったり、

足が短いので、長く見せるためにつま先をしっかり伸ばして長く見えるように踊ったり、

膝を伸ばすと人よりも変に曲がっているため、あまり伸ばしすぎないように踊ったり、

ガニ股なので膝を内側に入れるように意識して踊ったり、

首が長すぎるので首を引いて踊ったり、

「少しずつ改善していくこと」が大事です。
イチロー選手も、フォームのマイナーチェンジを重ね、どれが自分にとっていいものかを追求した人です。
なんでも同じだと思います。
自分のベストの状態を知るには、挑戦してみて、失敗して、工夫をして改善をする。それを繰り返す。
そしたら究極のベストが見つかると思います。

日頃の筋トレスキルを磨くことはもちろんのことですが、それ以外の部分で大事なところも

あるんだなぁと思っていただけていたら幸いです。

あともう1点!振付師やディレクターを知ってるとかなり強いですよ!

これはどの世界も同じですね。自分のことを推薦してくれるような人が居れば、仕事にはもちろん有利です。

どんな時もコミュニケーションを大切にしないといけませんね。

上記全てを実践してみたからと言って、それがあなたにドンピシャで当てはまることでは
無いかもしれません。
そうだったのか!という発見や、やっぱりそうよね!と思っていただければ嬉しいです。
最新情報をチェックしよう!