アーティストビザを取得する方法は、他にもたくさん事例がありますが、
私の経験からお話します。
ロサンゼルスで、たくさんの素晴らしい日本人ダンサーに出会いました。
そんな活躍している日本人のダンサーたちも皆、アメリカで働く際に必ずぶち当たる、
「ビザ」の壁を経験しています。
ビザ取得は、本当に大変なんです・・・
でも!!「諦めさえしなければ、必ず取れるもの」という認識を持っています。
「必ず取ったんねん!!」という気持ちを、まずは持ってください。
「この私でも取れたんだから。」という想いを伝えたくて、記事にしました。
まずその前に、「アーティストビザ」というビザの名前は通称的な呼び名で、
本来は「O-1ビザ」と言います。しかしここではわかりやすいように
「アーティストビザ」と記しておきます。
私はビザの専門家でも弁護士でも無いので、全てが正しいとは言い切れません。ビザについてはご自身でもお調べすることをお勧めします。
アーティストビザ取得の流れ
これだけ見ると、なんだかめんどくさそう・・・
でも実際に順を追ってやっているときは、一生懸命だからか、あまりめんどくさいと感じませんでしたw
一番最初に「弁護士と初回コンサルティング」があるのですが、初回は無料のところが多いです。
他の労働ビザなどの場合は無料じゃないところも結構ありますが・・・
アーティストビザを申請する時の弁護士さんについて
ロサンゼルスで多くのダンサーが利用している弁護士は、Kevin Levine弁護士と言われています。
ロサンゼルスの現地ダンスエージェント(ダンサーのタレント事務所のようなところ)からも
信頼されている弁護士です。
弁護士を利用しなくても、自分で書類を集めて自分で手続き・申請をして取得した友人もいますが、かなり稀なパターンです。その友人のことはかなり尊敬しています!ほとんどの人がビザを取得する際は、弁護士を利用するパターンが多いです。
このケビン弁護士が「君なら取れる!」と最初のコンサルテーションで言えば、
取れる確率がかなり高いそうですよっ!
他にも、Kate L Raynor弁護士、Michael Fehmel弁護士なども良いと思います。
また、オーストラリア人に強いNext Stop LAXという弁護団も良いと聞きます。
実際に私が利用した弁護士さんは、Michael Fehmelさんでした。
初回コンサルでは、もちろん手ぶらでは行けません!必ず、今までの経歴が書かれた経歴書や踊っている姿がわかるスクリーンショット、出演した時の広告やフライヤーなど、「ダンスの仕事をした」という証拠があるものを持っていきます。
「ダンスの仕事をして、お金をもらった」という証拠が大事なんですね!だったら給与明細とかもいいですね!
初回のコンサルで今後の流れや、もっと必要な書類を弁護士さんが教えてくれます。
その時に言われた「申請するにあたり、あなたにとって必要な書類」を集めることが
その後の難しいところでもあります。
上記にも書いていますが、人によって必要な書類を集める速さは違うと思うのですが、
私の場合、約1年ほどかかりました。(サボってた疑惑w)
必要な書類については下記に書いています。
弁護士費用ってどれくらい?
弁護士さんによっても様々ですが、だいたい3000〜5500ドルはかかると思います。(2019年現在)
日本円にすると、31万5000円〜57万7500円くらいです。(1ドル=105円計算)
一括で支払わなくても、分割にさせてくれる良心的な弁護士さんもいます。
高いーー!と思ったあなた!
夢に近づけると思ったら高くない!
でも確かに費用はかかりますが、このお金を取り戻すためにも、ビザが取れたら一生懸命働きたいですね!!
Dance USA, AGMA, USCISってなんぞや!?
アルファベットだらけでやる気が出ません・・・
Dance USA : ダンサーの権利などを守るための団体です。海外のダンサーもサポートしてもらえ、ビザを申請する際に、署名レターを書いてくれるところです。
AGMA :
American
Guilt of
Musical
Artistsの略で、これまたダンサーというアーティストを応援してくれている団体で、署名レターを書いていただきます。
USCIS :
U.S. Citizenship and
Immigration
Servicesの略で、アメリカ移民局のことです。
Form I-129という申請書を提出する際に、申請費用を支払わないといけません。
それぞれの申請費用は以下の通りです。
Dance USA : 125ドル
AGMA:300ドル(レターが早く欲しい場合は500ドル)
USCIS:460ドル(申請後、返事が早く欲しい場合は1225ドル)
え、弁護士費用の上に、上記費用全部もかかるの?絶対必要なもの?
そうなんです、アーティストビザ申請には必ず必要な書類たちなのでかかるんですよ・・・お金がかかりますね。
トホホ・・・
でもビザ欲しいんだもん!!!アメリカさんよ!くれてやるー!という気持ちで払いましたw
上記に書いている「返事などが早く欲しい場合」のエキスプレス費用ですが、
私はエキスプレスで提出しませんでした。しかし2週間ほどで承諾の返事がきました!
人によっては、「ビザの期限が迫ってるから早く返事が欲しい!」という時に、エキスプレス費用を
払って時間をお金で買う方法もあります。個人的には、速さにさほど差は無い気がしますが・・・
承諾書類である『I-797A』をゲットだ!
なんだこのアルファベットとダッシュと番号が並んでる、不気味な書類名は!
アメリカではよくある公的書類の名前ですw
I-797Aさえゲットすれば、一応これでアメリカで合法でダンサーとして働くことができます。
やたーーー!!!!
しかし!まだビザは無いんです。
基本的にビザとはパスポートに貼り付けられるビザスタンプ(ステッカー)のことで、
そのビザがあることでアメリカを出国したり、入国できたりします!
海外でツアーなど回る際は、必ず必要になるものですね。
私の場合、この次の行程である、「日本のアメリカ大使館での面接」が怖すぎて、
アメリカに居座った人間でございます・・・だってその面接で「やっぱり君ダメーー」とか
言われて結局アメリカに戻れないこともあるって聞いたもんで・・・
今から思うと、I-797Aをゲットしてからサッサと日本で面接すれば良かったと後悔しています。
トホホ・・・弁護士さんにも「大丈夫、問題ないよ」って言われてたのにも関わらず。
そのせいで私は日本に一時帰国でさえも、なかなかできないハメになりました・・・
アメリカ国外を出て、さぁ、日本のアメリカ大使館で面接だ!
※ここからは私が経験していないことであり、日本のアメリカ大使館で面接を実際におこなった他の友人ダンサーから聞いた話になります。ご了承ください。
別に、日本にあるアメリカ大使館に行かなくても、アメリカ国外であれば、どこの国のアメリカ大使館でも
良いそうですが、別国で面接すると、「なんでこの国で面接してるん?」と聞かれるようです。
よって、日本で生まれて、家族も日本にいるなら、理由がはっきりしているため、日本でやるのが無難
だと言われています。
面接はオンラインでの予約が簡単で良いと思います。
流れは以下の通り。
面接の予約はすぐに取れるものでは無いので、余裕を持って予約を取ることをお勧めします。
現在のところ約1週間待ちくらいでした。
日本のアメリカ大使館の現在の待ち時間も
ここで調べることが可能です!
DS-160ビザ申請フォームがあるので、それは必ずゲットしないといけません。
下記の動画がすごくわかりやすいですのでぜひご覧ください。
この動画の中では学生ビザが例とされていますが、ほぼ同じです。
面接に持っていく必要書類は?
最低6ヶ月間有効のパスポート
過去10年間に発行されたパスポート
オンライン申請書(DS-160)
面接予約確認書(予約の際にゲットできます。)
5cmx5cmの証明写真(DS-160でアップロードできなかった場合に必要です。6ヶ月以内に撮影されたもの。背景は白。メガネはNGです。)
嘆願受付番号(I-129を提出の後、得られるレシート番号です。I-797に記載されています。)
雇用先との契約書(ディールメモ、採用通知など。ビザ申請の際に用意しているはずの書類です。)
雇用主からの推薦状(こちらもビザ申請の際に用意しているはずの書類です。)
もちろん、雇っていた弁護士さんがもっていく書類を説明してくれます。とても詳しいウェブサイトがあったので、こちらも併用して確認されると良いと思います!
ビザの申請料はいくら?
ビザの種類によって違うのですが、アーティストビザ(O-1ビザ)の場合は、190ドルです!
かかるんですよ・・・でもこれも仕様が無いお金ですね。
アメリカさんよ!くれてやるー!精神ですw
実際にビザの面接で質問されることは?
こちらも過去に友人に聞いた話なのですが、本当に人それぞれです。
どんなダンスやってるの?
この仕事(仕事が書かれた予定表を審査官が見て。)が終わったら、リハーサル会場まではどうやって行くの?
所属しているエージェントのフルネームは何?
この3年間の仕事の予定が終わったらどうするの?
この仕事はどういう仕事なの?
などなど、様々です。
1人の友人は実際にその場でどんなダンスかを見せたら審査官が大笑いして、「君、面白いね!オッケー!」
と言ってビザの許可を下ろしてくれた!と言っていましたw
また、所属しているエージェントのフルネームが答えられなかったせいで、保留になり、追加書類を
要求された友人もいるので審査官によっても色々ですね。これも運です。
その審査官が意地悪で、カマをかけてくるような意地悪な質問をする人もいるそうです。
審査官の当たり外れはその時によりますが、基本的な姿勢として、「仕事が終わったら、アメリカには滞在せず、日本にいずれは帰る」が重要です。
アメリカ側からすると、アメリカで結婚されて永住されることで、
アメリカ人の雇用を奪われるのを避けたい一心です。
それさえ肝に命じておけば、大丈夫だと思われます!!
ビザがおりるかどうかは、その場ですぐにわかります。なので、審査官と話している時は、たとえ今後アメリカに長く滞在したいと思っていても、いずれは帰る姿勢を見せること。
面接が終わってビザの許可がおりた場合は、約7日間ほどで提出したパスポートにビザが貼られて指定の住所に送られて来ます。
晴れてようやく、ビザゲットです!!!
まとめ
下記に大事なポイントをまとめています。
「絶対にビザを取る!」という意識
まずは弁護士に無料相談から。(経歴などを忘れずに)
ビザ取得までにかかるだいたいの費用は4075〜6575ドル。
I-797はアメリカで合法に働くことが許された重要な書類。
アメリカ大使館での面接は早めに予約。
面接の質問には正確に伝えられるよう、申請の際に集めた書類にはしっかり目を通しておく。
面接の際では、ビザ期間が終わったら日本に帰国する姿勢でいる。
日本でそもそも経歴がなかったらどうするの?
弁護士はどうやって選ぶの?
など、いろんな疑問があると思いますが、私の経験上、私のケースは稀なケースだと思うので、体験談として別の記事に綴っています。そちらもぜひご覧くださいね!
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「アーティストビザ取得の流れ」と言う記事を書きました。
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頑張ってくださいね!
ダンサーのみなさん!応援しています。私は弁護士でも専門家でもないので、法的な詳細はわかりませんが、わかる範囲でお答えします。わからないことがあればお問い合わせください。