アメリカでの不妊治療(体外受精)が1回の治療で20,000〜40,000ドル(300〜600万円)と高すぎるため、旦那と相談した結果、日本へ一時帰国の際に不妊治療をすることにしました。
この記事が、これから日本で不妊治療(体外受精)をやろうかとお考えの方のお役に立てたら幸いです。
不妊治療をするにあたって、いろんな悩みが出てくるかと思います。例えば、、
費用はどれくらい?
不妊治療って痛い?
日本に帰国してからアメリカに帰国するまでの流れは?
日本に住民票を戻すべき?
不妊治療に必要だった期間は?
日本に帰国してからアメリカに戻るまで、わたしが要した期間は2024年7月20日〜2025年1月22日の約6ヶ月間でした。
6ヶ月間でやったことは採卵1回、移植1回です。
その回数が増えることで期間も延びます。
7月 | 日本に帰国・初診・生理1周期子宮を休ませる |
8月 | 旦那が日本へ帰国(精子採取)・生理2日目から自己注射(7日間)・採卵・授精 |
9月 | 着床前診断・旦那は帰国・生理1周期子宮を休ませる・着床前診断の結果発表 |
10月 | 移植を決意・自然周期で移植するので排卵日を待つ |
11月 | 胚移植・妊娠・胎嚢を確認 |
12月 | つわり・予定日確定・母子手帳ゲット |
1月 | がん検診・血液検査・妊娠14週目でアメリカに帰国 |
「日本に帰国したらすぐにでも採卵をしてもらおう!」と思っていたのですが、大きさが揃った良い卵子を採卵するには、生理と同時に薬を服用しながら1周期は子宮を休ませる必要があるようです。
ちなみに初診は、生理が始まる直前でした。
不妊治療って痛い?
痛いとわたしが思っていた部分は、自己注射だけだと思っていました。
しかし、自己注射は怖いだけで、痛みはほぼありませんでした・・・
わたしの場合、お尻に自分で1日に1回、7日間注射をしていたのですが、お腹に注射をされる方のほうが多いように思いますね。
不安な方は看護師さんが毎日やってくれるみたいでした。
お腹に注射はしたことがないので経験がある方にお聞きください(ごめんなさい!)。
それよりも、不快な感じがした採卵するまでと採卵時と移植時のときの方がちょっと辛かったかもです。
それぞれちょっと詳しく経験をお伝えします。
採卵するまで
わたしの場合、採卵するまでは子宮を休ませるためのプラノバールというお薬と、ブセレリンという点鼻薬をします。
プラノバールは人にもよると思いますが、なぜか1日目の夜だけいつも吐き気をもよおしていました。
ブセレリンという点鼻薬は1日に3回、8時間ごとにやらないといけないのと、苦味が鼻から垂れてくる感じが気持ち悪かったです・・・
そして、やってきた自己注射。
刺す瞬間だけの勇気がいるのですが、刺してしまえば、大丈夫です。
終わった後は、やってやった感のなんとも嬉しい感情が出てきます(笑)
それらをすべてやると、だんだんとお腹が重くなってきて張ってきます・・・これが辛かったですね。
採卵時
採卵日当日。ドキドキ・・・
自分のベッドに案内される。
他にも採卵をされる方々がカーテン越しにたくさんおられて、そんな中・・・浣腸をされる。
浣腸は自分でやらなくても良いだけ、マシでしたが。
「トイレで2分くらい我慢できたらしてくださいね〜、我慢できなくなったら出してもらって大丈夫ですよ〜」
と言われ、、、おそらく30秒も我慢できないうちに用を足しました。
それからベッドでしばらく30分ほど安静にしていたら、ついに呼ばれ、いよいよ採卵。
静脈麻酔をされ、ここから意識がとびます。
採卵の施術は10分ほどだそうですが、寝ているので痛みもまったくありません。
終わったらフラフラの状態で車椅子に乗せられ、自分のベッドに戻ります。
そこから多分30分〜1時間くらいは寝ていたと思います。(記憶があまりないです・・・)
お腹がとにかくすごい張っている・・・採卵前よりもお腹が張っている気がする。
最初のおしっこを出すのがちょっと痛い。
だんだん目が覚めてきてりんごジュースをもらい、さらに1時間ほどボーッとしていたら、
早速、採卵の結果を伝えられました!
卵子がいくつ採れて、いくつ実際に使えそうなのかなど。
卵子の数によって値段も変わってくるのでその場で料金もすぐに伝えてくれました。
お腹の張りはここから1週間は続きました。生理痛の鈍痛のような感じです。
それがわたしにとってはズーーーンと痛くて辛かった記憶があります。
移植時
子宮の形などが人によって違うので、移植は「人によって痛みが違う」そうです。
前もって、子宮にスムーズに小さなチューブが通るかどうかを確認してくれた時には、
「うん、大丈夫だね」と言われていたわたしですが、
移植は、正直ちょっと痛かったです。
深呼吸をずっとしながら痛みに耐えていました。
移植の作業自体は、5〜10分ほどで終了。
胚を着床させる瞬間も同時に見られたのもよかったです。
不妊治療にかかった費用
ズバリ、約100万円です。
細かく言いますと、99万2118円です。
その99万2118円は、初診からアメリカに帰る直前までかかった費用の全部です。
一般の不妊治療よりかは少し高い理由は、体外受精・着床前診断をやったためです。
着床前診断(32万円)とお薬代(6万4418円)を除くと、60万7700円。
それでは、その内訳を見ていきましょう。
60万7700円の内訳
体外受精費用:50万2090円
▶︎採卵費:14万8000円(採れた卵子の数で変動)
▶︎受精料金:8万8000円(採れた卵子の数で変動)
▶︎培養費:2万7500円
▶︎移植費:12万7500円
▶︎注射費用:2万4090円
▶︎精子処理費:1万8000円(2回分)
▶︎胚(受精卵)凍結保存費(2年間):4万4000円
▶︎精子凍結保存費(2年間):2万5000円
その他診察費など:10万5610円
着床前診断ってやるべき?
わたしは、結果的に「やってよかった」と思っています。
アメリカでは不妊治療をすると着床前診断*(PGT-A)が必須なので、アメリカ人の旦那は「これが必須だ!」とずっと言っていました。
結果的に何がよかったかというと、着床前診断の検査に送った胚(受精卵)5個のうち、1個は染色体異常が大きいので破棄となったのですが、検査をしていなかったらその胚をきっと一番最初に移植していただろう胚だったからです。
「染色体異常がない」と診断された胚を移植するため、妊娠の成功率が上がるそうです。
しかし、100%の精度のテストではないので、染色体異常を持った子が生まれてくるかどうかは妊娠してからもわからないのに、このテストをすると体外受精のほとんどの費用(採卵費・移植費など)が保険でカバーされず、胚の個数やクリニックにもよりますが30万〜100万くらいかかってしまうことは懸念点です。
わたしの場合は、5個の着床前診断をしたうち、2個が正常の胚、2個はモザイク胚**、1個は破棄となりました。
また、この検査をするには日本産婦人科学会の許可が必要なためクリニックの先生と要相談ですが、まず「やりたい」という旨を伝えることも大事なので、ご興味がある方は聞くだけでも聞くことをオススメします。
日本に住民票は戻すべき?
国民健康保険に入るために、戻すべきだと思います。
住民票は海外へ転出中だったので、住民票を戻して国民健康保険に入りました。
メリット
高額療養費制度が利用できる。
不妊治療費助成制度が利用できる。
お薬代が保険でカバーされる。
診察代も保険でカバーされる。
母子手帳がもらえる。
母子手帳がもらえることで、妊娠後のがん検診や血液検査などが無料で行える。
出産応援ギフトの5万円がもらえる。
子育て応援ギフトの5万円がもらえる。(日本で産んだ場合のみと言われました。)
デメリット
年金を払わないといけない。
国民健康保険を払わないといけない。
アメリカに帰国の際は、日本に住民票をおいたままにしました。
なぜなら、クリニックにはもう一つの正常の胚を凍結させているので、それをまた移植したいと思っているからです。
その代わり、日本にいないにも関わらず年金と国保を払い続けないといけないのですが旦那と相談した結果、そうなりました。
次回はアメリカに帰ってからの妊娠生活についてブログにしたいと思います!
まとめ
かなり迷いましたが、結果的に日本に帰って不妊治療をやってよかったと思います。
約100万円の費用だったのですが円安も相まって、ドルに換算すると6598.36ドルでした。
アメリカだと300〜600万円かかる予定だったのでそれを考えると飛行機代を考慮しても断然に格安です。
ただ、日本に暮らしている間、旦那とは4ヶ月間会えず寂しい思いもしました。
その代わり実家にずっと滞在していたので、これを機に両親との時間をたくさん過ごせました。
ちなみに、わたしが通ったクリニックは京都の醍醐渡辺クリニックです。
友人も何人かそのクリニックに通って成功しています。ご参考までに!
このブログを書いている今、妊娠16週目に入りいろんな検査をアメリカで行っていますが、
日本と違って医療システムが崩壊しているアメリカの請求には念入りにチェックをする毎日です。
子どもを授かりたいと願う皆様に幸運が訪れますよう、祈っています!