【アメリカのクレジットカード】APRってなに?

Panda
なんか最近クレジットカードの負債がちょっとずつ増えていくんだけど、なんで?
Panda
APRによって増えてるって言われてもどうやって計算したらいいかわからないし、よくわからないから放置してるんだよね・・・
Panda
支払いがたった1日遅れただけなのに、いきなり50ドルくらい上乗せでチャージされたんだけど!どういう計算!?本当意味わかんないんだけど・・・
みかちん
そ、それは危ない!APRはマジで気をつけないとやばいよ!ではそれについて紐解いて行きましょう!
クレジットカードも、ローンの一つです。
カードを利用するたびに、クレジットカード会社からお金を借りている状態です。
その借りたお金をきちんと期日に返さないと有無を言わさず「じゃあ利子つけるね〜!」
って勝手にどんどんつけられます。
実はAPRは消費者を苦しめる、めんどくさくて厄介ものの利子です。
だから絶対に避けて欲しい!と筆者は願っています。
幸いながら、APRとはかなり縁遠い暮らしをしている方も多いと思うのですが、
実際にAPRの負の連鎖にハマってしまったらどうなるのか、
このブログを通して知っていただけると幸いです。
この記事はこんな方におすすめ!
  • 実際にクレジットカードの負債を抱えている方
  • APRって聞いたことや見たことはあるけど、なにかよくわからない方
  • 実際にどういう風にチャージされるのか知りたい方
  • とりあえずAPRについて知っておきたい方

【アメリカのクレジットカード】APRってなに?

APRとは、Annual Percentage Rateの頭文字をとったもので、訳すと「年率」です。
だいたい平均で14%と言われています。
クレジットカードの規約(Pricing&Terms)の一番はじめに書かれていることが多い、こちらです。
APR14%でついた利子は、お金が増える方ではなく、その逆に借金が増えちゃう方の厄介な利子です。
参考にした上図は、チェイスのものですが、14.99%〜22.99%と書かれています。
そう、その人の信頼度(Creditworthiness)によって変動するんです。
しかも、The Wall Street Journalが発行するthe Prime Rate(現在3.25%)によっても変動するんです。
よって、ほとんどのクレジットカードが「銀行が定めるAPRthe Prime Rate」で決められています。
Panda
その時点でややこしい!!
みかちん
実はややこしいのはここからもっと先です!the Prime Rateについては特に気にしなくても大丈夫!
とにかくAPRは、避・け・る・べ・き・利子〜〜!
避け方は「支払額をできるだけ多く、支払いをできるだけ早くする」につきます!
なぜなら、APRでつく利子の計算は「1000ドルx14%=支払い金額」というような単純なものではなく、
実はもーーーっと複雑にできているため、消費者には簡単に悟られないようにできているからです!
まずはAPRの種類から説明します。

APRの種類

主な3種類はこちら

  • Regular/Purchase APR
  • Balance Transfer APR
  • Cash Advance APR
  • Penalty APR

Regular/Purchase APR

いわゆる一般的なAPRです。
例えば、「先月1000ドルの買い物をして、ステイトメント(支払い明細書)が送られてきました。
支払い期日に600ドルしか払えませんでした。」となると、
支払い期日にステイトメントの全額が支払えなかった時点で、先月買い物したものすべてにAPRがかかります。
計算はややこしいので下の方で説明しています!

Balance Transfer APR

カードの残高を別のカードへ移すときにかかるAPRです。
即時にその都度チャージされます。
通常、同じクレジットカード会社間でのトランファーはできないようになっています。
チェイスのカードから、シティバンクのカードへ移行できても、
チェイスのカードへはできないということです。
グリーンのカードからオレンジのカードへ移行させるときは、オレンジのカードの規約に書かれたBalance Transfer APRが適用されます。
よって、APRが初年度は無料の特典がついているカードを選んで移行するのがよいです。
基本的に、クレジットカードの返済をしたい人向けですね!
必要がない限りするべきではないトランスファーです。

Cash Advance APR

現金を引き出したときにかかる手数料のようなAPRです。
こちらも、即時にその都度チャージされます。
通常、Regular/Purchase APRよりも、このAPRはとても高いです。
現金を引き出したいときは、デビットカードやキャッシュカードを使うようにしましょう。

Penalty APR

必要最低限金額(ミニマムペイメント)の支払いが期日に払えなかったときに6ヶ月ほど続けてかかるAPR。

ミニマムペイメントが遅れた場合は、Late Payment Feeとしてだいたい39ドルくらいまでの金額がチャージされます。

たった1日でも遅れたらチャージされます!

 

よって、ミニマムペイメントが遅れると・・・

Late Payment Fee39ドルに加えて、Penalty APRが6ヶ月間にわたって加わり、最悪な状態になります。

Late Payment Feeは一回きりのチャージですが、一回でも遅れるとPenalty APRはその後も続きます

もちろん、チャージされる期間はカードにもよりますが、だいたい6ヶ月はきちんと支払いができているか観察されることになります。

特に恐ろしいのはRegular/Purchase APRPenalty APRです!!
その中でもRegular/Purchase APRについて紐解いていきましょう!

APRはどうやって計算されている?

ステイトメントバランスを返済できなかった瞬間から、毎日単位で課されているAPRは一体どのように計算されているのですしょうか?

この計算で知っていただきたいことは、

  1. 一体どの期間に
  2. どのくらいの金額に対して
  3. どのくらいの利子(インタレスト)が1ヶ月間にチャージされるのか?

ということです。

計算の流れは以下の通りです。

  1. ステイトメントの日数を知る
  2. 1日あたりの利用金額の平均(Average Daily Balance)を出す
  3. 1日あたりのAPR(Daily Periodic Rate)を出す
  4. 1から3すべてを掛け算して、インタレスト(利子)金額を出す

ステイトメントの日数を知る

まずはステイトメント(残高明細書)のサイクルをみてください。

ステイトメントの期間は28日間の月もあれば、30日間31日間の月もありますね。

ちなみに、期日は翌月の21〜25日後のことが多いです。

いつからいつまでの期間にAPRがチャージされるの?

実践的に例えてみます。

1ヶ月目の利用額はぜんぶで1200ドルでした。

次月にやってくる期日に700ドルのみ支払い、500ドルを残しました。

すると、怖〜〜いAPRの出番がやってきます。

残した期日の月、2ヶ月目に利用した金額分に、毎日APRがかけられます。

そう、さかのぼって期日前も、期日後もすべてにAPRがかけられます。

そして翌月には、ステイトメントの金額に加えて、APRで計算されたインタレスト(利子)までチャージされることになります。

1ドルでも残すと、APRはやってきます。

期日に全額払わないと毎日やってきます。

1日あたりの利用金額の平均(Average Daily Balance)を出す

上図のように、利用していたとします。
7月1日に$100のものを購入してから毎日$100の残高は7日間は、変わりません。
そして7月8日にさらに$250の高級ワインを購入したら、利用残高は$350になりました。
お金を返さない限り、4日間続けて$350を借りっぱなしになります。
そう、返さない限り利用残高は使うごとに増えていき、1日の利用平均も増えていくことになります。
すると、計算はこうなります。
それらをすべて足して、ステイトメントの日数で割ります。
すると、1日あたりの利用金額の平均(Average Daily Balance)が出せます。
$14,480  ➗  31日間  =  $467.10

1日あたりのAPR(Daily Periodic Rate)を出す

あなたのAPRが22.99%だったとしましょう。

1年間は365日なので、1日あたり22.99%➗365日=0.0623%です。

毎日0.0623%の利率がかかるということです。

すべての数字を掛け算して、インタレスト(利子)の金額を出す

Average Daily Balance=$467.10

Daily Periodic Rate=0.0623%

ステイトメントの日数=31日間

上記すべてを掛け算します。

すると、1ヶ月$9.021のインタレスト(利子)がチャージされていることがわかります。

ちなみに、1日$0.29ずつチャージされていることになります。

APRを避けるには

払えなかった金額が大きかったらどうなるでしょうか?

利用額の平均が多かったらどうなるでしょうか?

雪だるま式に増えて、すごいことになります。

よって、利用額の平均を下げることが重要になります。

下げるにはどうすれば良いか?

それは、月に何回でもいくらでも返済できるので、

支払額をできるだけ多く、支払いをできるだけ早くする

につきます。

それは、ミニマムバランスだけを返済するでもなく、

ステイトメントバランスだけを返済するでもなく、

カレントバランス(Current Balance)を返済することで、簡単に避けることができます。

カレントバランスとは、支払い期日当日までに利用した金額すべてを支払うことです。

そして、期日よりも早めにアラームをかけておき、気づいたらすぐに支払う習慣をつけることです。

今、クレジットカードの負債を少しでも抱えておられる方がいたら、

できるだけ早く、完済することを強くオススメします。

そして収入よりも少ない支出で暮らすことを強く意識すること!

クレジットスコアには影響ある?

ミニマムペイメントさえできていれば、APRをチャージされてもクレジットスコアには直接影響はないようです。

しかし、返済をしない限り、クレジットカードの負債は増えていくばかり。

よってクレジットカードの限度額からの利用率(Utilization)に影響が出るため、スコアが下がる可能性も十分にあります

まとめ

支払い忘れてたーーー!では済まさせてくれないAPR・・・

アラーム機能を使って必ず支払いを期日よりも前に済ませておくことが大事です。

・APRはステイトメントバランスを返済しないと毎日単位で増えていく恐ろしいもの!

・APRを確実に避けるには、カレントバランス(Current Balance)を支払うこと!

・ミニマムペイメントが1日でも遅れると単発のLate Payment Feeに加えて、約6ヶ月間続けてPenalty APRが課される。(カードにもよる)

・ステイトメントバランスから1ドルでも次月に繰り越すとAPRが発生する。

・Daily Periodic RateはAPR➗365で計算できる。

・1日あたりのインタレスト(利子)の金額は、Average Daily Balance✖︎Daily Periodic Rateで計算できる。

・1ヶ月あたりのインタレストの金額は、Average Daily Balance✖︎Daily Periodic Rate✖︎ステイトメントの日数で計算できる。

・APRを最小化するには、Average Daily Balanceを下げることが重要である。

いかがだったでしょうか?

別にそこまで知らなくてもいいんじゃない?と思われるかもしれませんが、一度チャージされるとズルズル気になってしまう小さな利子ですので、小さなお金もムダにして欲しくないと思い、記事にしました。

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